はたして自分にコンサルタントができるか不安

   弊アカデミーにお問い合わせをくださり、ご相談をお受けする方から必ずと言っていいほど尋ねられる質問があります。それは「自分にコンサルタントができるか不安です」というものです。

  しかも、お尋ねになって来られる方は、必ずと言っていいほどすばらしいご経歴の持ち主なのです。驚くような成果や具体的な大きな実績を実現されてこられたビジネスパーソンの方ばかりです。

 

  これまでは会社から与えられた役割に応じて真摯に業務を遂行してこられた方からすれば、コンサルタントという職種は何をどうやるのかがわからないことから不安に思うことは当然だと思います。

 

  しかし、これまで何十年間も責任ある立場でその時々のお仕事を十二分に遂行されてこられたわけです。このこと自体、本当にすばらしいことです。その中で今日に至るまで、さまざまなことで悩み考え試行錯誤をされてこられたに違いありません。

会社という階層組織の中での空気の読み方や動き方も確実に身につけておられるでしょう。このことが実はすごい能力なのです。

 

  コンサルタントは、企業に対して現状分析をもとに今後の方向性の提案していくわけですが、GOサインが出た後は実際に改善活動に取り組み企業のパフォーマンスを上げていかなくてはなりません。ただ単に提案しただけでは終わりません。しかし問題はそこからです。

 

  改善活動を進めていく中で成果が出なくては雇われた意味がありません。どのようにすれば新しいやり方や仕組みが定着するのか、ひとり一人の構成員が動いてくれるのか、どのようにモチベーションを上げればいいのか、キーパーソンは誰なのか等々、企業現場における動き方、目配り気配りを駆使してゴールにむけて取り組まなければなりません。

 

 

  これらの成果を出すための企業現場での伝え方や巻き込み方の感覚と感度を、じつはサラリーマンの方は誰でも自然に身につけているのです。普段は当たり前だと思っているので意識できないのです。しかしながら、実際に企業の現場で業務パフォーマンスを向上させていこうとすれば、この「能力」こそが重要な意味を持ってくるのです。

 

  この「能力」は事業会社で数十年間も生きてきたという経験がものをいいます。コンサルテーションの方法やフレームワークの使い方等は、知識として習得すれば良いのです。これらのツールは知識なので、一度真剣になって習得すれば身につきます。ところが、組織においての動き方や目配り気配りの仕方、巻き込み方の感覚は一朝一夕には身につきません。

 

  自分の会社の中で、さまざまな経験を積んできたビジネスパーソンは、この「能力」が既に備わっているのです。これはサラリーマン出身のコンサルタントとしての大きな「強み」であり「武器」になるのです。心配する必要はありません。これまで通りの仕事の進め方でいいのです。地道に努力されてこられた実務のやり方やノウハウこそが、コンサルタントになってからの「生きた現場感覚」として十分に役に立つのです。

 

 

  そして、コンサルタントになるに当たっては、それまでのご自分のビジネス経験や専門領域をベースとしていくことが多いはずです。既に陳腐化していると思うような専門知識であれば努力してキャッチアップしなくてはなりません。過去に習得した領域であればキャッチアップもそれほど苦労なくできます。

  ご自分に専門領域や専門的知識があって、そこに自分なりのきちんとした見方や基準があれば、少々領域がそれているとしても、その見方や基準に照らし合わせて判断することができるものなのです。ですので、ご心配は無用です。

 

 

  中には、過去にご自分の会社でも実際に外部からコンサルタントを雇ったご経験がある方もおられることでしょう。その時、職場に現れたコンサルタントに対してどのような感覚をお持ちになったでしょうか? コンサルティングの「場」ではどんなことを感じたでしょうか? どのような進め方をしていたでしょうか? そこで何を学んだでしょうか? どんな資料をプレゼンし、どんな成果があったのでしょうか? 

 

  その時、あなた自身が感じた「思い」や「感覚」を、逆にあなたがコンサルタントになった時に活かせば良いのです。優秀なコンサルタントであったなら、その「いいとこ取り」をすれば良いのです。また自分ならば別のスタンスで向き合うだろうと思ったのなら、それを今後の顧問先企業で生かせばいいのです。「一度決めたことが何故実行できないのですか」と口にするコンサルタントは、現場をよく知らないと思います。戦略を立てることよりも「実行」することのほうが余程むずかしいということを、その時現場にいたサラリーマン出身のコンサルタントには良くわかるはずです。その感覚が職場の人を動かし巻き込んでいくときに役に立つのです。

 

  未知の活動に対しての不安感やご心配は大変良くわかります。でもまず「最初の一歩」を踏み出してほしいと思います。踏み出すことでこれまでのビジネス経験が生きることを必ず実感できるはずです。

 

 

これまでの著書一覧

現在までに書籍化された著書をご紹介させて頂きます。


普通のサラリーマンでもできる!「週末コンサル」の教科書

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適。 本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。

出版社:PHP研究所

価格:¥1400

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適です。

 

本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。



最強チームを作るリーダーの条件

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥500 電子書籍

近年、「個」を基本とした成果主義は日本企業にすっかり定着した感がある。そんな中で成果主義を基本としながらも、チーム単位でメンバー一人ひとりのコミュニケーションを図り、チームとしての目標を達成し続けている職場が頭角を現してきている。


ふりかえってみると、我々日本人は仲間と協力しながら高い目標をクリアしていくやり方が得意であった。
今日、今こそ「チーム」として個々人が協力し合い、チーム目標を追いかけるやり方こそが、「個人」と「チーム」がともに生き生きと輝き、自走していく職場づくりの肝なのである。



うなづき力〜部下をやる気にさせるオヤジ管理職マニュアル33

出版社: ナナ・コーポレート・コミュニケーション

価格:¥ 1,365 

この本はズバリ、私のコンサルティング成果をご紹介してる著書です。

私が日産自動車(株)にいた時に、ある関東郊外の系列自動車ディーラー店舗様の業績アップ、経営改善を担当しコンサルティング&コーチングを行いました。

 

この店舗様は、それまで全社で業績40位と万年低迷店舗でした。私は「店舗まるごとコーチング作戦」というコンサルティング方法を開始しました。その後、8ヶ月後にベスト8位に浮上し、9ヶ月後にベスト5位、そして10ヶ月後にベスト3店舗にまで浮上しました。「うなずき力」は、このプロセスとノウハウをまとめたものです。 

 

小売店のコンサルティングをされておられるコンサルタントの方々に高い評価を頂いている書籍です。



若い人がワクワク、キビキビ動き出す!上司のためのコミュニケーション技術

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

いよいよ「ゆとり教育」を受けてきた世代が企業の職場に増えてきました。豊かな時代に育ってきた「ゆとり世代」社員は、上司世代とは価値観やものの考え方の温度差が大きいというのも事実です。

 

今後、ゆとり世代社員は、ますます職場に増えてきます。彼らを戦力にしなければなりません。「それはわかっているけれど、うちのゆとり世代社員はいくら言っても動かない・・」という上司の悩みにお答え致します。若い部下と上手に付き合いたいと思っている方、若い人の育て方を学びたい方、新人教育を担当している方、ゆとり世代社員との間に考え方や価値観にギャップを感じている方へ。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業で現場マネージャーやスタッフを動かしていくうえで非常に参考になったと好評を頂いています。



ビジネスで成功する人が身につけている気くばりの極意

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

今日のビジネスシーンでは、あらゆる場面でCS(お客様満足度)が重要視されています。それゆえ消費者は、誰もが常に心地よい状態を求めるようになっています。人と人との間におけるCSとは「気くばり」を意味します。

 

CSレベルもある程度以上でないと認識されないのと同じように、「気くばり」もあるレベル以上が必要なのです。ここに重要な意味が隠れています。それは「気くばり力」を、もう1段階レベルアップさせることで一気に皆の注目が集まるということです。 これまで約200店舗における現場での指導やアドバイスを行ってきた中で、「できる人」に共通していることに気が付きました。それは皆「気くばり」が素晴らしく上手な人だということです。「気くばり力」こそ成功を呼び込む鍵なのです。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業の現場で一瞬で現場マネージャーやスタッフと関係構築を図る上で非常に参考になったと好評を頂いています。



定年前後の人のための「講師デビュー」入門

出版社: 同文館出版

価格:¥ 1,470

この本は、私がクライアント企業にコンサルティングで伺っている際に、現場のマネージャーや店長の方々とお話をしている時に思いついた本です。店長やマネージャーの方々が現役時代の知識や経験をフル活用すれば講師になって活躍すこともできると思ったからです。 

 

特に 定年を迎えてからデビューしセミナー講師として活躍するためのノウハウをまとめました。自分の「いちばん得意なこと」を話して生きがいと収入を手に入れようという考え方です。講師になれば、これまでのビジネスマン人生で長年に渡って培ってきた「知識」「技能」を他人に伝えることができます。人に伝える、という行為からは大きな充足感が得られます。また自分の存在感を認識することもできます。それが「生きがい」にもつながっていくと思うのです。私自身の経験にもとづいた具体例を交えながら分かりやすく解説しています。

 

コンサルタントの方々からは、非常に参考になる部分(オンリーワンテーマの発見方法、コンサルタントの名刺の作り方、等々)があると好評を頂いています。