「知的探求者」であり続けた立花隆氏

かつて一番ドキドキしながら読んだ本といえば立花隆氏の「臨死体験」でした。当時、「幽体離脱」という表現に非常に驚きました。のちに「体外離脱」という表現に変わっていきました。

 

人の魂が肉体から抜け出すという現象のことで、今から約25年も前に書かれた本です。当時は「まさかそんなことがあるのか?!」と疑いつつも、もしかすると・・と考えていたことがありました。

 

 

 この「臨死体験」という本が出る前に、立花隆氏によるドキュメンタリーレポートが1991年に最初にNHKスペシャルで放映されていました。私は「本当だったらすごいことだ」と正にテレビの前に釘付けになりました。

しかし、この時の番組では、そのような現象があるようだという詳細な現地レポートだけで「臨死体験」の真偽を解明するところまでは到達していませんでした。

 

 

 

ところが、なんとその23年後の2014年に再び立花隆氏はNHKスペシャルで、続編とも言うべき「臨死体験」を再びレポートしたのです。その取材には、かけた年月も2年半近くに及び、立花隆氏が自ら世界中の臨死体験を経験したという人々に直接会いに行って話を聞くという驚くべきドキュメンタリーレポートでした。

 

 

それは、果てしなく深く強烈な探求心と知的好奇心で、世界中を駆け回って取材した精緻なドキュメンタリー番組でした。そして、この23年の間に脳科学は素晴らしい進歩を遂げていたことから「臨死体験」という現象は、この2回目の取材で初めて科学的に解き明かされました。

 

 

 すなわち、立花氏は「臨死体験は死後の世界体験ではなく、死の直後に衰弱した脳が見る夢に近い現象であること」を種々の実験をしていく中で科学的に明らかにしたのです。私などは解明の経緯を見ていて、またもやテレビに釘付けになりました。

 

「臨死体験」における「体外離脱」については、そんな不可思議で非科学的なことがあるのだろうかと思いつつ、立花隆氏が再び取材に行くくらいだから・・と思いつつ、テレビの前で解明のプロセスを凝視し少なからず安堵したことを覚えています。

 

 

 

 

 また、「文芸春秋」(20132月号)に掲載された立花隆氏による特別講義も読んでいて大変刺激をいただいたことを覚えています。立花氏はこの中で、米国の国家情報会議(NIC)が発表したという「グローバルトレンド2030」というレポートを読み込み、誰でもすぐに理解できるような平易な言葉で説明してくれました。

 

人口学の言葉でいう「機会の窓」という表現を使いながら、今後爆発的な活力のある時代が中国とインドにやってくるだろうということ、また今後イランもどんどん存在感を増してくるだろうという見通し、米国から次第にシフトしていく地球の未来ポジションについて分かりやすい言葉で述べられていました。その推測に驚きました。

 

 

 

立花氏のその凄まじい探求心、知りたい、解明したいと思う気持ちは、本当に計り知れないものがあったと思います。その知的探求心から、哲学、古代文明、脳科学、司法、音楽、美術、近現代史、人工知能、神秘思想、論理学、宇宙、がん・・などのあらゆる分野に関して、鋭い観察眼と分析力で書かれた立花氏のレポートや書籍には大変魅了されると共に、ものごとの見方を教わったような気がしています。

 

そして、これだけの知的探求心の塊のような人は、立花隆氏の後に果たして出てくるのだろうかと考えてしまいました。ご冥福をお祈りいたします。

 

 

これまでの著書一覧

現在までに書籍化された著書をご紹介させて頂きます。


普通のサラリーマンでもできる!「週末コンサル」の教科書

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適。 本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。

出版社:PHP研究所

価格:¥1400

「週末コンサル」とは、サラリーマンが平日の夜や休日を使い、自分の経験や知識を活かしてコンサルティングをすることです。元手ゼロで始められ、「会社以外にも収入源をもち、ゆくゆくは独立もしたい。でもリスクをとるのはいや」というサラリーマンに最適です。

 

本書では自分の「強み」の見つけ方から、サービス・メニューの開発法、「刺さる営業ツール」の作り方、成約率が高まるプライスリストの作り方、顧客獲得法まで徹底解説しています。



最強チームを作るリーダーの条件

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥500 電子書籍

近年、「個」を基本とした成果主義は日本企業にすっかり定着した感がある。そんな中で成果主義を基本としながらも、チーム単位でメンバー一人ひとりのコミュニケーションを図り、チームとしての目標を達成し続けている職場が頭角を現してきている。


ふりかえってみると、我々日本人は仲間と協力しながら高い目標をクリアしていくやり方が得意であった。
今日、今こそ「チーム」として個々人が協力し合い、チーム目標を追いかけるやり方こそが、「個人」と「チーム」がともに生き生きと輝き、自走していく職場づくりの肝なのである。



うなづき力〜部下をやる気にさせるオヤジ管理職マニュアル33

出版社: ナナ・コーポレート・コミュニケーション

価格:¥ 1,365 

この本はズバリ、私のコンサルティング成果をご紹介してる著書です。

私が日産自動車(株)にいた時に、ある関東郊外の系列自動車ディーラー店舗様の業績アップ、経営改善を担当しコンサルティング&コーチングを行いました。

 

この店舗様は、それまで全社で業績40位と万年低迷店舗でした。私は「店舗まるごとコーチング作戦」というコンサルティング方法を開始しました。その後、8ヶ月後にベスト8位に浮上し、9ヶ月後にベスト5位、そして10ヶ月後にベスト3店舗にまで浮上しました。「うなずき力」は、このプロセスとノウハウをまとめたものです。 

 

小売店のコンサルティングをされておられるコンサルタントの方々に高い評価を頂いている書籍です。



若い人がワクワク、キビキビ動き出す!上司のためのコミュニケーション技術

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

いよいよ「ゆとり教育」を受けてきた世代が企業の職場に増えてきました。豊かな時代に育ってきた「ゆとり世代」社員は、上司世代とは価値観やものの考え方の温度差が大きいというのも事実です。

 

今後、ゆとり世代社員は、ますます職場に増えてきます。彼らを戦力にしなければなりません。「それはわかっているけれど、うちのゆとり世代社員はいくら言っても動かない・・」という上司の悩みにお答え致します。若い部下と上手に付き合いたいと思っている方、若い人の育て方を学びたい方、新人教育を担当している方、ゆとり世代社員との間に考え方や価値観にギャップを感じている方へ。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業で現場マネージャーやスタッフを動かしていくうえで非常に参考になったと好評を頂いています。



ビジネスで成功する人が身につけている気くばりの極意

出版社:ごきげんビジネス出版

価格:¥300 電子書籍

今日のビジネスシーンでは、あらゆる場面でCS(お客様満足度)が重要視されています。それゆえ消費者は、誰もが常に心地よい状態を求めるようになっています。人と人との間におけるCSとは「気くばり」を意味します。

 

CSレベルもある程度以上でないと認識されないのと同じように、「気くばり」もあるレベル以上が必要なのです。ここに重要な意味が隠れています。それは「気くばり力」を、もう1段階レベルアップさせることで一気に皆の注目が集まるということです。 これまで約200店舗における現場での指導やアドバイスを行ってきた中で、「できる人」に共通していることに気が付きました。それは皆「気くばり」が素晴らしく上手な人だということです。「気くばり力」こそ成功を呼び込む鍵なのです。

 

コンサルタントの方々からは、クライアント企業の現場で一瞬で現場マネージャーやスタッフと関係構築を図る上で非常に参考になったと好評を頂いています。



定年前後の人のための「講師デビュー」入門

出版社: 同文館出版

価格:¥ 1,470

この本は、私がクライアント企業にコンサルティングで伺っている際に、現場のマネージャーや店長の方々とお話をしている時に思いついた本です。店長やマネージャーの方々が現役時代の知識や経験をフル活用すれば講師になって活躍すこともできると思ったからです。 

 

特に 定年を迎えてからデビューしセミナー講師として活躍するためのノウハウをまとめました。自分の「いちばん得意なこと」を話して生きがいと収入を手に入れようという考え方です。講師になれば、これまでのビジネスマン人生で長年に渡って培ってきた「知識」「技能」を他人に伝えることができます。人に伝える、という行為からは大きな充足感が得られます。また自分の存在感を認識することもできます。それが「生きがい」にもつながっていくと思うのです。私自身の経験にもとづいた具体例を交えながら分かりやすく解説しています。

 

コンサルタントの方々からは、非常に参考になる部分(オンリーワンテーマの発見方法、コンサルタントの名刺の作り方、等々)があると好評を頂いています。